第11回:男と女の違い=核ミサイルのボタン
2008.11.01
「常識の殻を破り、豊かな発想力を手に入れたい」
こんな願望を持っている諸兄は多いであろう。
しかし、「とてもムリ」と諦めている向きも、また多い。
だが、ここは脳内道場である。
きょうも、この「常識の殻を破り、豊かな発想力を身につける」稽古をしよう。
全ての「当たり前」に疑問を持ち、逆の方向から考えるクセをつけるのだ。
さて、今回は、がらりと趣(おもむき)を変えた話を。
「男と女の違い」の話である。
だが、変な期待はしないで欲しい。
その手の話ではない。
多くの方は、副題の「核ミサイルのボタン」を見て「???」となったのではないか?
まあ、前置きはこのくらいにして本題に入ろう。
【男と女の違い=核ミサイルのボタン】
ぶっそうな話だが、読者のみなさんは、核ミサイルを知っているであろう。
その昔は、米ソ英仏の4カ国であった核保有国は、
今や、北朝鮮を含めれば、公式に8ヶ国に拡大してしまった。
「持っている」と疑惑を持たれている国を含めると10を超える。
恐ろしい時代になったものである。
さて時代を遡り、4ヶ国しか核を持っていない「のどかな(?)時代」に行こう。
その時代の米国での見聞録である。
読者のみなさんは、核ミサイルのボタンのことをどこまで知っておられるかな?
「ボタン」というから、文字通りボタンをイメージしているのではないかな。
実は、ボタンではないのである。
それは、「キー(カギ)」なのである。
そう、自動車のキーのようなカギなのである。
カギ穴にキーを指し込み、右(左だったかな?)に回すことで発射スイッチが入る。
そこからカウントダウンが始まり、60秒後(これも記憶はいい加減ですが)にミサイルが発射される。
これは、大陸間弾道弾と呼ばれる最大のミサイルの話である。
戦場で使うという小さなミサイルの場合はよく知らぬ。
また、35年ぐらい前の話なので、今でも同じかどうかは保証の限りではない。
まあ、そんな余計なことはどうでもよい。
発射スイッチが入ってから、実際にミサイルが発射されるまで推定60秒間あるので、
この間なら、発射を中止できる。
しかし、発射基地では不可能なのである。
「間違えた!」と思っても基地では止められないのだ。
恐ろしいことである。
では、だれが止められるのか?
その人間は、米国でたった一人。
そう、大統領である。
では、問題である。
大統領は、どうやってミサイル発射を止めるのであろうか。
さあ、考えてみてくれ。
基地に電話して、「発射をやめろ」と言う、ですか?
⇒ ブッブウ! 不正解。
「基地では止められない」と言ったではないか(>_<)。
どっかにある「隠し基地」に行って、そこに止めるスイッチがある。
⇒ いい線いってますが、やはり不正解(半分当たってるんだけど・・)
答えは「大統領のカバン」である。
テレビ等で大統領が写っている時はよく注意してみて欲しい。
大統領の傍らに、大き目のアタッシュケースのような黒いカバンを持っている人がいる。
テレビでは、チラッと見える程度がせいぜいなのだが、
必ず居るのである。
あのカバンに「ミサイル発射を止めるボタン」が内蔵されているのである。
そう、大統領は、発射ボタンは持っていないが、発射を止めるボタンを持っているのである。
この発想が面白いではないか。
一種の逆転の発想である。
たしか、レーガン大統領の時と思うが、大統領がガンの手術をすることになった時、
全身麻酔で気を失う2時間ばかりの間、副大統領が臨時大統領を努めた。
この時、このカバンの所有移転の儀式を行ったのである。
このカバンの保持者が大統領の証(あかし)というわけである。
「どこが、男と女の違いなんだよ!」
とお叱りを受けそうなので、本当の本題に入る。
ミサイルのボタンならぬ「キー(かぎ)」の話に戻る。
このキーは2本ある。
これを2人がそれぞれに持っている。
離れた場所にある2つのカギ穴にそれぞれのキーを挿し、
2人が同時にキーを回すと発射スイッチが入る構造になっている。
どちらかが回すタイミングをずらすとスイッチは入らない。
(ここが「ミソ」なのである)
この2人はチームを組み、24時間交代制で別のチームに交代する。
その間、待機室で2人はひたすら待機する。
「いざっ」となった時、2人は別々の場所にあるキー穴に向かう。
そして、タイミングを合わせて、「セーノ」とやるわけである。
興味深いことに、この2人は男と女のペアなのである。
(やっと出てきました!)
全員が若いが、戦略空軍のエリート将校たちである。
(私達が話を聞いた相手は、2人ともハリウッドスターのような美男美女であったが)
だが、どうして、男女のペアなのか?
説明を聞いて、びっくりした。
「男と女は、緊急事態に際して、思考回路の回転が違うから」なのだそうだ。
たとえば、ある事態では女が躊躇してキーを回すタイミングがずれる。
また、ある場合は、逆に男が躊躇する。
男女の心理状態が完全一致した時が本物の危機で、ミサイルは発射されるということなのだ。
若い頃、この話を聞いて、絶句しかなかった。
「凄い」と言うべきか、「アホらし」と言うべきか、自分の思考が回らなかった。
だが、次のことで、日本人であることが恥ずかしくなったのを覚えている。
一緒に話を聞いた日本人の中で、こんな質問をした者がいた。
「狭い待機室の中で24時間、若い男女が一緒にいて、何か間違いは起きないのですかね?」
2人は、当惑した顔で、「ご質問の意味が分かりませんが・・・」と答えた。
こんな願望を持っている諸兄は多いであろう。
しかし、「とてもムリ」と諦めている向きも、また多い。
だが、ここは脳内道場である。
きょうも、この「常識の殻を破り、豊かな発想力を身につける」稽古をしよう。
全ての「当たり前」に疑問を持ち、逆の方向から考えるクセをつけるのだ。
さて、今回は、がらりと趣(おもむき)を変えた話を。
「男と女の違い」の話である。
だが、変な期待はしないで欲しい。
その手の話ではない。
多くの方は、副題の「核ミサイルのボタン」を見て「???」となったのではないか?
まあ、前置きはこのくらいにして本題に入ろう。
【男と女の違い=核ミサイルのボタン】
ぶっそうな話だが、読者のみなさんは、核ミサイルを知っているであろう。
その昔は、米ソ英仏の4カ国であった核保有国は、
今や、北朝鮮を含めれば、公式に8ヶ国に拡大してしまった。
「持っている」と疑惑を持たれている国を含めると10を超える。
恐ろしい時代になったものである。
さて時代を遡り、4ヶ国しか核を持っていない「のどかな(?)時代」に行こう。
その時代の米国での見聞録である。
読者のみなさんは、核ミサイルのボタンのことをどこまで知っておられるかな?
「ボタン」というから、文字通りボタンをイメージしているのではないかな。
実は、ボタンではないのである。
それは、「キー(カギ)」なのである。
そう、自動車のキーのようなカギなのである。
カギ穴にキーを指し込み、右(左だったかな?)に回すことで発射スイッチが入る。
そこからカウントダウンが始まり、60秒後(これも記憶はいい加減ですが)にミサイルが発射される。
これは、大陸間弾道弾と呼ばれる最大のミサイルの話である。
戦場で使うという小さなミサイルの場合はよく知らぬ。
また、35年ぐらい前の話なので、今でも同じかどうかは保証の限りではない。
まあ、そんな余計なことはどうでもよい。
発射スイッチが入ってから、実際にミサイルが発射されるまで推定60秒間あるので、
この間なら、発射を中止できる。
しかし、発射基地では不可能なのである。
「間違えた!」と思っても基地では止められないのだ。
恐ろしいことである。
では、だれが止められるのか?
その人間は、米国でたった一人。
そう、大統領である。
では、問題である。
大統領は、どうやってミサイル発射を止めるのであろうか。
さあ、考えてみてくれ。
基地に電話して、「発射をやめろ」と言う、ですか?
⇒ ブッブウ! 不正解。
「基地では止められない」と言ったではないか(>_<)。
どっかにある「隠し基地」に行って、そこに止めるスイッチがある。
⇒ いい線いってますが、やはり不正解(半分当たってるんだけど・・)
答えは「大統領のカバン」である。
テレビ等で大統領が写っている時はよく注意してみて欲しい。
大統領の傍らに、大き目のアタッシュケースのような黒いカバンを持っている人がいる。
テレビでは、チラッと見える程度がせいぜいなのだが、
必ず居るのである。
あのカバンに「ミサイル発射を止めるボタン」が内蔵されているのである。
そう、大統領は、発射ボタンは持っていないが、発射を止めるボタンを持っているのである。
この発想が面白いではないか。
一種の逆転の発想である。
たしか、レーガン大統領の時と思うが、大統領がガンの手術をすることになった時、
全身麻酔で気を失う2時間ばかりの間、副大統領が臨時大統領を努めた。
この時、このカバンの所有移転の儀式を行ったのである。
このカバンの保持者が大統領の証(あかし)というわけである。
「どこが、男と女の違いなんだよ!」
とお叱りを受けそうなので、本当の本題に入る。
ミサイルのボタンならぬ「キー(かぎ)」の話に戻る。
このキーは2本ある。
これを2人がそれぞれに持っている。
離れた場所にある2つのカギ穴にそれぞれのキーを挿し、
2人が同時にキーを回すと発射スイッチが入る構造になっている。
どちらかが回すタイミングをずらすとスイッチは入らない。
(ここが「ミソ」なのである)
この2人はチームを組み、24時間交代制で別のチームに交代する。
その間、待機室で2人はひたすら待機する。
「いざっ」となった時、2人は別々の場所にあるキー穴に向かう。
そして、タイミングを合わせて、「セーノ」とやるわけである。
興味深いことに、この2人は男と女のペアなのである。
(やっと出てきました!)
全員が若いが、戦略空軍のエリート将校たちである。
(私達が話を聞いた相手は、2人ともハリウッドスターのような美男美女であったが)
だが、どうして、男女のペアなのか?
説明を聞いて、びっくりした。
「男と女は、緊急事態に際して、思考回路の回転が違うから」なのだそうだ。
たとえば、ある事態では女が躊躇してキーを回すタイミングがずれる。
また、ある場合は、逆に男が躊躇する。
男女の心理状態が完全一致した時が本物の危機で、ミサイルは発射されるということなのだ。
若い頃、この話を聞いて、絶句しかなかった。
「凄い」と言うべきか、「アホらし」と言うべきか、自分の思考が回らなかった。
だが、次のことで、日本人であることが恥ずかしくなったのを覚えている。
一緒に話を聞いた日本人の中で、こんな質問をした者がいた。
「狭い待機室の中で24時間、若い男女が一緒にいて、何か間違いは起きないのですかね?」
2人は、当惑した顔で、「ご質問の意味が分かりませんが・・・」と答えた。