「基本の原価管理術」(10の術)原価管理は簡単!

2018.04.14

 
しかし、いきなり大学生になるほどの天才児がほとんどいないように、いきなり大学生レベルの原価管理が出来るようになる会社もほとんどありません。
“ほとんど”と言ったのは、まれにそのような天才児が出現しますし、そのような会社が現れることもあるからです。
でも、それは例外中の例外で参考にはなりません。まずは、自社が“どのレベル”なのかを知るところから始めてください。
 
小学生レベルではアウトですが、法的にギリギリセーフとなる中学生レベルでしょうか。
ここが最低ラインとなるわけですが、それで満足ならば「原価管理は簡単!」ですね。
工事単位に、材料費、労務費、外注費、経費の4要素に分けて管理するだけですから。
 
その程度の管理でも、自社原価の要素バランスが標準と比べてどう違うかは分かります。
また、利益が出ている工事と出ていない工事の4要素を比較して、どこが違うかを分析することもできます。
こうした分析を行うだけでも自社の力は上がりますから、実施していない会社はここから始めることでも良いと思います。
 
ここで少し話題を変えましょう。
昨今、建設業界では「働き方改革」が話題になり、長時間労働の是正や休日取得が課題となっています。
しかし、働き方改革を進めていくと、確実に「労務単価の上昇」を招くことになります。
諸説ありますが、3~4割増しの労務単価が必要との声が大きいようです。

 
日建連は、この負担を発注者・施主に負ってもらおうと国交省に陳情しています。
ですが、公共工事はともかく、民間の施主は受け入れないでしょう。
施主の商売収益が悪化するからです。
こんな交渉をすると、下手すると営業がガタガタになる恐れすらあります。
こうした交渉を悪いとは言いませんが、成果が上がる保証はありません。
それより自社の原価管理を高校生、いや大学生レベルへ上げる努力のほうが利益向上につながります。
 
そろそろ、義務教育から上級の学校に進学しませんか。
すでにそのレベルに達している会社さんは、次章(11の術)から解説する管理術は十分理解されていると思いますが、復習するつもりでお付き合いしませんか。
きっと、新たな発見がありますよ。